2024.09.10
理学療法士の私がピラティスを選んだ理由
こんにちは、芯BODY 代表 庭瀬です。
最近は雑誌やテレビでピラティスを紹介される機会が増え、SNSではピラティススタジオの広告をよく見かけるようになってきました。ピラティスが広まり、たくさんの人がピラティスで健康になってくれるといいなと思います。
私がピラティスを初めて知ったのは10年ほど前です。当時はスタジオも名古屋には数店舗しかなく、周りに「ピラティスをやる」と言っても、「ティラミス?ティラピス?なにそれ?」と言った感じで全く周知されていませんでした。
今回は、そんな状況でピラティスを始めようと思った理由、そして自分でスタジオを始めようと思った理由について書いていきます。
ピラティスをやってみようか迷っている人に、ピラティスの良さが伝わると嬉しいです。
ピラティスを始めたきっかけ
私は理学療法士の資格を取り、15年以上理学療法士として働いてきました。
私がピラティスを知ったのは、10年ほど前に作業療法士の友人から聞いたのがきっかけです。東京に就職した作業療法士のの友人がピラティスを学び始めたらしいと聞いたのが初めです。
当時、ヨガにも興味がありましたが身体が人並み以上に硬い私には到底無理だろう思っていました。ピラティスならばまだやっている人があまりいないし、面白そうだと思い早速パーソナルのピラティススタジオを探しました。2つのスタジオに体験レッスンを受けに行き、分かりやすく教えてくださったインストラクターさんのスタジオに週に1回レッスンを受けに通いました。
そこから自分でもピラティスの指導について学び、自分でも実践し続けています。まだまだ身体は発展中ですが、ピラティスを始めたことで自分の姿勢を意識するようになり、子供の頃から猫背を気にしている私ですが、意識することと、ピラティスで動かすことで変化してきていることを実際に感じています。
ピラティスが気に入った理由
ピラティスの何が良かったのか?私自身がピラティスが気に入った理由について具体的に書いていきます。
自分の身体への意識が向くようになった
ピラティスを初めてやった時、ここまで細かい動きを自分で考えて動くということが衝撃でした。運動といったら、走るとかスクワットのように何も考えずに同じ動きを繰り返す。というイメージでしたが、ピラティスはそれらとは全然違い、頭を使わずに動く時間はほぼありません。
自分の骨盤は今どうなっている?どの筋肉使ってる?無駄な動きはない?常に考えなががらエクササイズをしています。気を抜いていると、インストラクターに見抜かれて、「ここ意識して」と言われるので、集中力が必要でした。頭使うんだなと思いましたが、それが新鮮で自分の身体って今までずっと一緒にいたのにこんなに無意識に使っていたのか。と思いました。
また、理学療法士という立場で考えると、これを患者さん自身が自分で感じて意識することができたらもっと身体が変わるだろうと思いました。身体を痛めて病院に来る患者さんは、普段の体の使い方に癖があったり、姿勢に問題がある方が多くいました。患者さんに正しい姿勢のポジションを指導しても、その時にできても日常生活では元に戻ってしまいます。「私がいつも隣にいて教えてあげられるといいんですが。」と患者さんによく話していました。
しかし、ピラティスで自分で身体を意識して動くことを繰り返していれば、日常でも身体を意識して動かすことができるようになり、最終的には意識せずに正しく動かせるようになるだろうと思いました。
背骨の柔軟性の改善につながる
背骨の柔軟性?背骨って骨なのに柔軟性ってあるの?と思われるかもしれません。理学療法士として治療をしていて思ったのは、背骨の柔軟性、特に胸椎という胸部の柔軟性が出せたらいいなということでした。私が担当した患者さんで肩や首を痛めたり、肩こりで悩んでいる方のほとんどがこの胸椎の動きが固くなっていました。
猫が背骨をぐーんと伸ばして伸びをしている様子を見たことがあるでしょうか。あの動きは、背骨の柔軟性があるからできる動きなんです。背骨は椎骨という一つ一つの骨が積み木のように積み上がっている構造をしています。その構造によって背中をそらしたり、丸めたり、捻ったりと色んな方向へ動かすことができます。しかし、そのように背骨を意識して動かしたことがある人は少ないと思います。
ピラティスでは、この背骨一つ一つの動きを意識して動きます。これによって、しなやかに動ける無理のない身体を作っていきます。
インストラクターの修正で動きが変わる
ピラティスでは、エクササイズの中でインストラウターがそれぞれの人の動き方を細かく見ながら、正しく動けるように、触ったり、声かけをしたり、手で動きを見せたりしながら修正します。
動画でピラティスを見ながら自宅でやることもできますが、このインストラクターによる修正があるのとないのとで、動きの感じ方が全然違ってきます。もちろん最終的には修正がなくても自分で動けるようになることが理想ですが、そうなるまでにはかなりの回数ピラティスをする必要があります。ピラティスの効果を感じるには最初のうちは、パーソナルでインストラクターにしっかりと見てもらいながらやる方がいいです。
私自身は、自分で動けているつもりでも、左右で違っていたり、自分ではそらしているつもりでもほとんど背骨が動いていなかったり、結構足上がってると思っていても実際全然上がっていなかったりとインストラクターさんに指導され、そこで初めて気がつくことが多く、またその的確な指示にも驚きました。
真っ直ぐ立てるようになる
レッスンを60分ほどした後は毎回身体がスッと軽くなるように感じました。また、立った時に足の裏全体でしっかりと体重を支えられていて、スッと真っ直ぐ立っている。と実感しました。それがとても不思議で、これを繰り返して、いつもこんな風に真っ直ぐスッと立っていられたらいいな、と思い続けるきっかけになりました。
現在芯BODYにお越しいただいているお客様からも、運動した後なのにスッキリする。という感想をいただいているので、このスッとする感じを実感してもらえているかなと思っています。
スタジオを始めたきっかけ
ピラティスに魅了された私は、それからすぐに養成コースを探し、当時は名古屋に学べるところがなかったため、大阪まで通いました。そして、当時勤務していた整形外科で患者さんやスタッフにピラティスを教えていました。腰痛が改善したり、尿もれが知らない間に治ったりとピラティスで身体が変わることを伝えられて嬉しく思っていました。
その後、訪問のリハビリステーションに転職し、在宅で多くの高齢者の方達のリハビリを担当しました。リハビリの目的は、歩けるようになること、元気になること、自宅での生活を続けるためなどでしたが、私の体感では80歳以上になってから運動を始めても、できることには限界があるということでした。体力、筋力が落ちてから「何かしなくては!」と動き始めても、そこから劇的に改善することは難しく、現状を維持することが精一杯です。
多くの高齢者を観察してきて気がついたのは、80歳を過ぎても元気な方や、入院をしてリハビリをしてもすぐに元の生活に戻れる方は、若い頃から運動や体操、散歩など動くことをしてきた人たちだという事でした。
そのため、「まだまだ動けるから大丈夫」と思っている50代、60代から運動習慣をつけて体作りをしていくことでそこから先の人生が変わるだろうと思い、健やかに楽しく毎日を過ごす人を一人でも多く増やすお手伝いがしたいと思い自分でピラティススタジオを立ち上げました。
先日、70代のお客様が美容院の先生にふと「何か始めたの?」と聞かれたそうです。「何も言ってなかったのに、元気になったように見えたみたい。」と嬉しそうに教えてくださいました。それを聞いて私もとても嬉しかったです。芯BODYをお客様が元気になって笑顔が増える場所にしていきたいと思っています。
体験レッスンでピラティスの良さを実感してみてください。お待ちしています。